走りの理論(マイク・ナンバーズ走りとは)  トップページに戻る

 

両手両足を 互いに逆に振りながら歩き 走るのが当り前のようですが 日本人は 古来 武芸で見られる ナンバ歩きと言う 牛と同じ 手足同側同振り歩行をしていました

 

馬は速度により違うなど 動物の歩行にはいろいろのパターンがあります

 

何時からか 日本人はそれまでの 手足同側同振りの ナンバ歩きを止めてしまったと言う

佐川急便の 飛脚クンは 昔のスタイル ナンバで走り

古い絵図は 洛中洛外図や北斎漫画などすべて古代式走りのスタイルです

歌舞伎の 見得を切るときも 六方も然り

小学校で1組に 一人や二人は 古代スタイルで行進していたでしょう

 

合理的な歩きや 走りとは 本当に科学されているのでしょうか

走りのフォームや手を振る理由については どれもピンときません

 

体験し 考え ここらを究明し いつか佐川急便さんに ナンバ走りマラソン大会を開催してもらいたいと思いながら このHPを立ち上げました

 

ナンバ歩きを理解し その普及のために 大会起案できるよう仲間数十人を求めています

マイクは捻る
 


ナンバ歩き・走りやナンバマラソンいついて

この掲示板からヘルプミープリーズ

 

佐川急便さんからの拒絶連絡をいただきました事は 掲示板(2003.3.2)の通りですが めげずにこれからも頑張ります

私マイクは耐久レースをゆっくり楽しむ爺さんです

スイムやランやバイクをやります と言うより やってたに近いのですが 今も好きでも得意でもないのに 考えながら楽しんでいます

 

「効率的なランニング」の理論構築 掲示板を参考に少しずつ纏めて見ます

皆様のお力を借りて出来上がった ロングランのための走り方を マイク・ナンバーズ

と言います

未完成かもしれませんが 本質を掴み感じて 体感し確信して研究してきました

 

そのマイク・ナンバーズは 巷に流行る胴を捩じらないナンバを否定するものです

その巷に蔓延るナンバスポーツサイエンスとやらに 似非科学を見てしまいます

高校力学程度の解析で これらを打ち砕き 正しいスポーツ科学を実感して頂きたいと思います

以下 考え解析してきたことを逐次解説して参ります

難解なところはご質問いただき ご叱正ご指導もお願いします

 

マイク・ナンバーズのフォームは ここからのリンクで

先ず フォームの説明 と 運動を力学的に考えてみようとした試みの

      走りとモーメントについて と 運動モデルと運動力学 にお目をお通しください

 

続いて 素人なりの苦心の理論を 逐次作り上げたページで読み解いてください

2003.12.29 モデルが歩く・走る は 苦心作です 是非とも

2004.5.20 ランニングエネルギー は エネルギー計算から考える

2004.6.1 足捌きと効率 は マイク・ナンバーズを定量的に解析

2005.4.8 上体の振り捻りで走る 捻りの意味を纏めました

2010.4.6 胴を捻り全身で走るべし マイク・ナンバーズ理論とうとう完結

2012.4.26 身体技法としてダンスから学ぶ 無駄のない緩々運動

 

 

          マイク・ナンバーズは 重力をフルに利用し ドミノのように倒れながら 竹馬のように

広いストライドで 上下動少なく 力まず走ります

胴を捻って 全身を使って 走ることの大事さも解析できました

 

これからは似非スポーツビジネスと如何張り合うか もっと悩むかもしれません

ここまでビジネスとして育ったのですから ナンバスポーツ学会を学者さんが立ち上げて欲しいものです

           そこでしかこの解析は評価されないでしょうが それを楽しみにしています

 

 

 

ランニングとは話変わって バイクスタンディングでもあるマイクの バイクの理論をも覗いてみてください

2008.1.18の新作 バイクの運動理論 ギヤと駆動力・速度などを数値解析

バイクの楽しさ・便利さを実感できるものと自負しています

2010.4.19の追加 マイクのバイク道 マイクのバイク人生とモラルを白状

こんなところにもマイクの世直しを読み取ってください

2010.8.16の追加 ハイブリッドバイク マイク考案のバイクは如何でしょうか

                 回生エネルギー利用でバイクの始動を容易にしたい

2011.11.20の追加 ピストバイク是非論 遺憾の意を込めて

                 ピストバイクは民主主義の指針になるかも

2017.6.25の追加 マイク設計サドル マイク発明の自慢のオリジナルサドル

                 前立腺肥大とクラウチング姿勢の改善 鍵掛け不要も

 

 

 

 

 

追記 2015.1.18 BS朝日「円楽の大江戸なんでも番付」で飛脚について詳しい番組があった

千葉市川市の郵政博物館資料センターには 200万点の資料があり 継飛脚・大名飛脚・町飛脚などが宿駅制度により 東京―京都を普通便で90時間 超特急(無刻)で60時間だったとある

yjimageCA23MD3I.jpg江戸周辺は25文(225円) 遠距離は8両(48万円)とかの契約をキチンとしていたと言う

 

秋田市立佐竹資料館榎良昭学芸員は 地元の伝説 大名飛脚の那珂与次郎について 秋田―江戸を普通の半分の3日で走ったこと そしてその早飛脚を仲間から妬まれ殺害されたこと 藩主佐竹氏が居城久保田城内に与次郎稲荷神社を建立したこと 狐の化身として祀られ 忠義に厚いご当地キャラとか与次郎駅伝まであるとか

 

 

調布市の桐朋学園大学矢野龍彦教授はナンバ走りが 担ぎ棒の荷物を揺れないようにするため 肩の捻りが少ない手を前後でなく上下に振る走り方によるものだと解説していた

 

 

 

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初期の悩みながら考察していた頃のBBSを 纏めてみたものですが 下記に記録として残しておきます

何せ素人解析 しかも考えながらの途中経過なので 煩雑で表現の至らぬところが多いのです

 

内容におかしいところ 不明なところがあれば 提示版にて是非ご指摘ください

 

先ず足のフォームについて 基本と原理を考えます        2003.6.9

フォームが三つ

基本はこうだ!

つまり原理はこうなのです

歩き・走りの足の運び方には三つのフォームがある

 

馬は常歩・速歩・駈歩など四つを使い分けると言う

 

人は歩きとジョグ(ロング)とスプリント(ショート)でフォームは全く違っている

歩きは足を振り子に

前後に30度くらい振りながら

然も片足必ず接地のまま

 

左右の足捌きだけでまるで六角の鉛筆が芯を支点にして頂角を乗り越え転がるように 恰も車輪であるかのように振り子が歩く

 

重力と慣性を活かした低速では筋力を余り使わない効率抜群の前進運動

両足の振り子が前後に交互に自然に振れる

重力と足の長さで決まる振り子の周期で決まる自然なピッチがある つまり重力で歩く

歩速は振幅(ストライド)で決める

片足の振り子で生まれた運動エネルギーが他の足に支点(股関節)を介して伝達され前進運動する

足を真直ぐ伸ばしたまま 足を剛体棒として 前方に着地した後 腰の真下に足がくるまで振り子の支点が持ち上がり 更に後ろに振られると爪先で更に少し上がる

つまり前進運動だけでなく山を越えるように上下運動するのだが これ位の位置エネルギー(重力加速度X質量X高さ 60kgの人で上下5cmなら294Jジュール)を越え切るのは 歩きの慣性エネルギー1/2X質量X速度の自乗 時速5kmで58Jの勢いで充分乗り越えます

足で蹴り送る事も 踏み込んで駆け上がるような事をしなくても慣性で簡単に乗り越え進むのです

山を越える時支点のスピードは遅くなりますが 下りでは慣性を取り戻します

足を振り戻す時に躓かない様 軽く屈伸し足捌きするだけである

足捌きだけで まるで六角の鉛筆が頂角を乗り越え転がるのと同じ様に前進します 車輪の如くに

足は長いと周期(ピッチ)が遅くなるが 長さの平方根に比例して速く歩けます

またジョグでもそうだが足の形は先細だと短ピッチとなり有利だ ジョグや歩きでは 太い脹脛は要らない

足捌きだけの スマートな細く長い弱々しい足がいい

さて歩き始めは少し前屈みする事で自然に振り子が振れ始め 力む事なくスタートし 後は慣性で持続

鉛筆は30度の傾斜で重心が頂角を越えることでしか転がらないのではなく 2〜3度の傾斜でも慣性を与えれば転がり続ける ゴツゴツカタカタしますがまるで車輪のよう

百足や蛸のように足が多いと車のようだし せめて四足ならもっと楽に歩けるのですが

それでもパワーとして スピードを上げるのに歩幅を上げると制動減速が大きくなり 速度の自乗に比例したエネルギーが要り 高速では不利なフォームとなります

実際は真下にくる足を少し曲げ上下動を少なくしたり 瞬間着地制動を緩和するよう足捌きの工夫の余地はあります

ジョグは竹馬かドミノ倒しか

足を前には殆ど振り出さず 後に滑るように蹴り送るだけ

上体は倒さないが腰を少し前傾する

ストライドが充分あれば常に片足接地でも走れるが ストライドアップの為に少し滑るように跳ぶ

そんな走りがジョグである筈だ

マイク・ナンバーズがそれをより完成させようとしたものです

歩きより速く進むためにジョグでは 振り子を前には振り切らず 真下で着地し 振幅を後方だけの つまり半分の振幅でピッチを上げて走るのが ジョグだ

振り子で一番振り戻しの速さの早い真下で接地するのは 胴体がその速さに等しいかそれを超えて倒れるように走っているからです

腰を開脚角度の半分相当前傾する事で 同じ開脚度でも足を振り子として重心より前に振るのではなく 後のみに大きく送り出す

竹馬の足の様に足と体側を軸棒にして左右交互に倒しながら走るフォーム 或いはひとり(2枚だけで連続の)ドミノ倒しと言っても良い走り方がジョグ

着地の足は歩きと違ってほぼ真下で 軽く曲がっている

重力と慣性で上体が前方に倒れ 振り送る足はストライドを上げるため足を後に伸ばす と言うか自然に伸びる

倒れながら慣性エネルギーが増加し これが胴体の要を介して他方の足に伝達する

その足は慣性エネルギーを貰って宙に浮いて足捌きだけで前に出る

重心の高さがピッチを ドミノ間隔がストライドを決めスピードが決まる

時速10kmまでは開脚幅でストライドが取れるので 両足共が宙に浮くことなく 上下運動は少なく 滑る様に流れる様に倒れが伝達出来るはずです

普通ドミノの前進スピードは倒れが伝達するだけの等速運動になります

もっと速い走りの為には 蹴りによる力積(X時間)を少し加えれば 運動量(質量X速度)つまり速度が増える事でより速い速度を伝達し継続できます

跳ぶ様にではなく滑るように

走りに要るその増分パワーは速度に対し小さな定率で増えるだけで 速いほど効率的になります

歩きやスプリントと違う原理であり エネルギー効率の良い走りです

ここに着目したのがマイク・ナンバーズの走りのフォームで それは竹馬やドミノだったと言う事です

少しアカデミックに言うと 振り子で歩くスピードを越えると 重心を倒しながら走るフォームに自然に変わると言う事です

スプリントはジャンプもストライドアップの為に必須

それは我武者羅で自力本願

 

それでも精一杯体感して体形もフォームも作り上げるべし

速いものが真理と成る

実力が原理であると錯覚させる世界だが

短距離ではスピードを優先し 全身の筋力を活かす

歩きやジョグの重力の上手な利用よりも また少しぐらいのロスよりも マンパワー発揮が第一

筋力の最高パワーでロケットのように45度に飛んでストライドをあげる

ピッチを上げるのには重力だけでは足りない

飛び且つ ピッチを上げる為にも筋力を効かす 重力のような他力でなく自力エンジンで走る

爪先から着地後 バネが位置エネルギーを吸収するように膝・足(踝)関節を曲げ その反発で太い太股のバネが伸びて蹴りあがる

不思議な事に筋肉には見掛け上のバネのメカニズムがある

ホッピングマシンと言うのが昔ありましたが それを2本使ったバネ付き竹馬走りでしょうか

前方振出し着地も ストライドアップの為に積極的に 腿の振り上げや足先の蹴り出しも 力が着いて行けるだけ懸命にするべし

歩きやジョグのような先細の足よりも 太い脹脛で足先スナップも効かし跳躍もする

力任せとは言え 足捌きにもスピード最優先のピッチやストライドの為のフォームがある

ラテラルシークエンスでターンオーバーするとか 工夫は要る

ターンオーバーは歩き・ジョグでも同じで 振り蹴り送るモーメントより振り戻しのモーメントとピッチを小さくする為に足を畳んで捌く賢いフォームである と言うよりも体が自然に効率的にこなしている

筋力と体形を最大限に生かすフォームでパワーを効かして走る それがスプリント

然し想像を絶する速度の自乗のパワーが要る

上下運動がきつく前傾したままスプリントフォームでジョグスピードの走りをしている人が多い

前傾すると踏み込みがきつくなり 跳躍する無駄なロスが増える

スプリントはそれでも速く走れれば良いのですが ジョグでは上下運動はなくてよい

ジョグのフォームを知っている人は少ないと思う

 

次に手や胴・腰の動きを

胴・手を効かす

速さで最適な

回転モーメント・バランス・捻りのフォームが

の動き

歩きには胴や頭は振れない方が安心感あるようだが

 

それは必ずしも

肩や腰は捻らず正面を向いて歩いたとしよう

足の振りで生じた胴への捩りモーメントは手を逆方向に振る事で相殺するのが普通のバランスフォーム

左右の足跡は1本線上に つまり体の中心軸で一軸歩行するスマートでスムースな歩きになる

然しこの歩行では足の回転モーメントと手の回転モーメントの捻りを胴で堪え切る力が懸かる

手を横に振る 或いはナンバに振れば足跡は左右に2本の二軸歩行になり 胴は捩じれないが左右に重心が揺れて足で堪えねばならない

ヤクザ歩きは二軸のナンバで ロスの多い仕草が却って力強く威嚇的に見える事を狙っている

武道では踏み足に重心をかけ 安定や回転の機動性の為この古来のスタイルとなっている

何れも胴は正面を向いて堂々とそしてシンプルに直立しているかもしれないがどこかに要らない負担が懸かっている

これらとは違って 腰・肩を積極的に と言うより自然に任せて捩じり 回転バランスさせるフォームは一軸で力まない自然で格好良い私の好きな歩きのフォームです

加えてモンローウォークをするとストライドが大きくなり優れて且つ魅力的です

ジョグでは胴を捩じらないか 或いは積極的に捩り倒すか

 

そこにマイク・ナンバーズの味噌があります

普通の西洋走りでは 歩きと同じく つまりバランスの為に手を振りまたは肩即ち胴を少し捩じる

マイク・ナンバーズはバランスだけの為ではなく 胴の捻りを積極的に利用して足だけでなく胴の片側も倒すところが違います

後に蹴り送る足とは逆に肩を前に捻り倒す

捻れば捻るほど 足の長さだけでなく 臍近くまでの背の高い竹馬やドミノの様に ストライドが増え速くなる

ただ足だけが倒れるのではなく 胴も積極的に捻り倒す

つまり胴の捻りも走りに使う

二軸の走りでもあります

また腰を足と同じ方向に振るので胴をもっと捻ることになるモンローウォークも積極的に使う

足跡はモンローしないと左右二直線上を走りますが モンローすると中心1本線の走りになります

ここで正確に言っておきますと 積極的に片側の足と肩を捻り倒すのではなく 反対側の足と肩の逆の動きで自然に力まず捩じれてきてくるのです

しかも反対側の足が着地すると 重心の慣性が伝わってきて逆の捻りが自然に起こります

少しも捻りに力む事はありません

スプリントでも同じ事が

しかし

ジャンプの力強さとストライドの大きいフォームが優先で捩じりたいのですが スプリントはハイピッチになるので ついていける範囲の ハイピッチのための足捌きを優先させたフォームになります

の動き

歩きの手は胴の項で述べた通り

足の交互振りで発生する回転モーメントを手と胴で吸収するか 足を踏ん張り受け止めるか それによって手の振りの方向や肘曲げ量で ピッチだけでなく回転モーメントを調整している

ジョグでは

西洋走りでは 足を蹴り送る時に同側の手を前に出すが 反動で足の蹴りが増えることになり スプリントなら 加速はするが 足に負担が懸かるだけにもなる

ジャンプの時の蹴り方である

マイク・ナンバーズでは肩を足と逆振りの捻りをするだけでなく 手を肩と逆 つまり足・腰と同振りのナンバをする

手を肩と逆振りすると肩はより深く倒れて胴はより捻られ 足の蹴り送りを和らげ負担も少なく 倒れながらピッチもストライドも上がる

つまりより積極的に倒れるよう手を使って走る

この時の振り戻しの手は足のターンオーバーの如く デゴイチ式の回転振り方など 前進モーメントを有利にするような工夫あるフォームが好ましい

ここでも正確に言っておくと 力んで振るのではなく 肩とは逆に自然に振れて ストライドが増え 蹴り足にも優しい自然なフォーム

スプリントでは

手は同側の足とは逆の振りで その反作用で足のパワーを利かせて蹴り走るのがスプリント

鍛えた上半身は足と同様な前進エネルギーとなる

ジョグではスプリントや歩きの手と同じフォームでいい筈がないのだが スプリントフォームで走っている人ばかりだ

 

マイク・ナンバーズを体験する     2003.7.22

スピードに依り

色々体験

体験とは感じて分かる事

歩きのフォーム

 

 

色々ある歩きの仕方で ほんの少しだが 確かな差異はある! 

体験するのはいいこと

振り子を体感

先ず手を組んで足だけの振り子

 

又はダンベル3kg以上を持ち下げて歩く

後方スイングの足は伸ばしたままで 足が逆さメトロノームになった積りで 大股で歩く

慣性だけで山を乗り越えながら歩いているのが感じられる

足にも何処にも力みが無い 筋力無縁

足跡は左右の足の二直線になっています

胴にはそんなにモーメントは感じません

ダンベル持ち下げて足跡を中心一本線にしてみましょう

回転モーメントを感じ 胴はそれに抗するようによたよたと振れ 力みます

手を振る

先ず西洋振り

手はだらりと伸ばして 足とは交叉性に始めに一寸捌く

歩いていると 足と手の固有振動はほぼ等しいので胴を無視したようにお互いに共振しているのを感じるでしょう

腕を曲げてみると共振してないので モーメントが胴や手に懸かるのを感ずる

3kg以上のダンベルを持ってみると手の周期が逆に長くなって同じようにモーメントのアンマッチを感ずる

手を曲げると周期が合い共振するのを感ずる

足跡の二直線と一本線と両方を体験しよう

一本線がモーメントの打消合いをしているのが分かる

ナンバ振り

 

ダンベルを持つと体感しやすい

手を足とが同側同振りのナンバにしてみる

足と手の回転モーメントで胴は左右に少し振れはするが 捩じれることない

骨盤に中指 体側脇下に親指を当てて見ると分かる

足跡は二直線になる

結構自然にいける良い感じ

ここでダンベルを持って軽く手を曲げて歩くと 西洋振り・交叉性振りでも ナンバ・同側性振りでも 周期が合えば違和感がなく同期しているのを感じる

然しナンバ・同側二直線では足に負担を確かに感ずる

一歩一歩毎ジグザグする同側二軸は 西洋交叉振りや 或いは斜めに数歩歩き 次に反転し反対の斜めに数歩進むジグザク歩きを繰り返して歩いたのと較べると 足の負担の大きいのが分かる

つまり一歩ごとに左右に方向転換する二軸二直線走歩行ではエネルギーロスになるのを比較体験できる

ダンベルを持つと気が付かなかった力の流れや負荷を感ずる

筋力を鍛えてからではロスに気が付かないのだ

摺り足を体験

足は伸ばして着地しますが 腰の真下に来る時は曲げて腰の持ち上がりを避けます

結構楽にやれるでしょう

然し振子に較べ 筋力を使っているの分かります

手の振りと足跡はその組み合わせだけ体感しておこう

逆モンローを体験

手と足跡の組み合わせでは 胴が腰と肩と一緒の方向に振れる左右振れと 逆に捩じれる捻りのケースがある

振れと捻りの方向は足の方向と腰が同じ場合と逆の場合がある

逆モンローは足と逆に腰を振ることを言い 胴振りのケースと胴捻りのケースがある

モンローを決める

モンローはその逆で 説明は要らないでしょう

足跡二本線を二軸と言う 1本線を中心線と言う

モンローには中心線が似合う

ジョグのフォーム

走ってみる

先ず西洋走り

肩をあまり捻らず 肘を少し曲げた手を交叉性に振るだけの西洋走りをする人が多い

足跡は狭い2直線

肩を大振り

これも西洋走り

肩も手も交叉性に大振りする人もいる

足跡はより狭くなり 中心線1本に近い

西洋走りのまま手先だけをナンバに

 

至極簡単です

足・肩を西洋走りのまま逆に振りながら走り 手先は肩と同方向の前後でなく 上下に つまり振り上げたり下げたりする

次に手を足のターンオーバーのように偏芯回転させてみよう D51の様に

或いは手を動物が後ろに掻き蹴るように捌いてみよう

ずばり足・肩は西洋 手先のみナンバのマイク・ナンバーズフォームです

逆モンローではないか

ここで腰はどうなっているか

骨盤に中指 脇腹に親指を当てると捩じれていない

足の振りと腰は逆になっている逆モンロー

胴は左右に振れているが捩じれていない

普通の西洋走りは大抵これで 私の初期のフォームだ

足跡は2本線

実質の足が短くなっているのではと気付く

モンローで仕上げ

腰をモンローにしてみよう

簡単にできるが 骨盤と脇腹を見ると捩じれているのが分かる

捩れてはいるが捻っているのではない

足跡は1直線 足が臍辺りまで長くなった感覚がする

全身均等に力を抜く

これらの動作を全てに力を入れることなく 力の流れとして自然に捌く

結果として足は後方に蹴るのでなく 滑るように振り送るだけ

振り戻しも自然に上肢から戻り 下肢が後から着いて来る つまりターンオーバーする

自然と上下動の少ない走りとなるが 結果として大切なポイントです

足は摺り足

胴は左右に振れるもよし 捩じれるもよし

振子が反転するのに任せるだけ

反転を胴で受け止めようと力む必要はない

全身均等に力を入れる

時速が11kmを越えると 滑り足だけではストライドが足りなくなり 蹴りや跳びが必要になる

局部的な力の入れ方ではなく全身の力を均等に利用する事で 無理ない加速と継続性が得られてきます

スプリント

 

早くなると

独りでに跳んでいる

蹴る・跳ぶ

ターンオーバーやラテラルシークエンスとなって 力強く 頼もしく

力強く進むには 手はナンバでなく後ろに掻くのではなく 前にプッシュで

ダンベルを持つとよく分かります

縄跳びでダンベルを持って前回しをしてください

手をダウンしながら跳ぶのは飛びにくい

逆回しで手をアップして跳ぶと飛び易い

これと同じです

力みを空振りさせないように逆のモーメントを効かせます

流れに任すジョグとは逆の動きと言えます

 

一寸 メモを        2003.6.18(この後 適宜修正ありますがご勘弁ください)

 

中国の女子長距離選手孫英傑(迎傑とも)が手をだらりと下げて走り好成績を出している

然し手はナンバではない マイク・ナンバ−ズにすればもっと良くなるのだが

 

一軸か二軸か どちらが優れているかがナンバの世界で賑うが バスケや武道では

手を使う為や 方向転換の機敏さが優先されるので 左右に重心移動する二軸にも役目がある

ランでの二軸は 左右にも蟹股で踏ん張ることになり ロスとなります

余計な力を使わないで一軸になるなら 一軸で走りましょう

また大事そうに 胴や手のパワーを使わないで走ることはないでしょう

使えるものは使い 全身で走ることの美しさは 体が教えてくれる効率的フォームなのです

 

人体の運動は地面との衝突による作用・反作用の法則で成り立つ

また地面への衝突には運動量保存の法則(運動量の変化は力積に等しい)が成り立っている

しかし衝突は殆ど非弾性衝突で 力学エネルギーは減少する(見掛けの筋肉反発弾性と言うのもあるが)

手足の捌きや胴の捻りのような直接地面との係わりのない動きも エネルギーを要するかに見える

しかし左右で作る慣性エネルギーや回転モーメントは結合体である体の支点を通して 反対側に無駄なく伝達する事もあり 重力で生まれたエネルギーだけで力まずとも殆ど捌けるのである

素直な人体は 絶妙な結合体のメカニズムの全てを知っているような気がします

マイク・ナンバーズはそれを体感で見つけようとしています

 

さて歩きや走りでは制動抵抗があって 運動継続の為には補充しなければならない

失われるパワーとしては空気抵抗がある

速度の自乗に比例して発生し 走りの速さでは少ないが常に発生している

また着地では衝突の反作用で その運動量(質量X速度)は 足の受ける力積(X時間)相当分減少し 速度も慣性エネルギーも減って制動抵抗となる

 

これらを 地面を蹴り送って運動量として補充するには同量の力積(力X時間)が要る

つまり その式から蹴り送る力は蹴り送り時間が長いと小さくてよいのが分かる

跳躍やスプリントは跳ぶ為に短時間に大きな力を懸け速度を上げるのだが 竹馬やドミノは蹴るのでなく ピッチの間接地したまま成り行きでスーッと振り送る或いは振り伸ばすだけの走りだ

 

着地の非弾性衝突で起こる減速でも 実際には運動量保存則は成り立っている

然し運動エネルギー(1/2X質量X速度の自乗)は熱エネルギーになったりしてかなり減る

 

運動量(質量X速度)の変化=力積(X時間)に減速量を当て嵌めてみる

時速10km 0,35secピッチの走りでは 5cmくらいの相対的前後運動をする

つまりピッチの半分で時速0.5km(5cm/0.35sec=0.143m/sec)の減速または加速する

従って 体重60kgでは 平均49N(5kg重)の力にしかならない事が分かる

然し 0.1secの瞬間に減速するとしたら 85.7N(8.7kg)の制動力となる

(体重の3分の1くらいと言われているので 前後運動がもっと大きいのかもしれない)

歩きでも5cmくらいあるので同様な制動が懸かっている

 

運動エネルギーの減少は 時速10km(2.78m/sec)9.5km(2.64)に減速するので 22.6Jがピッチ毎失われ つまり時間当り232KJ(55kcal)を消費する事も分かる

歩きでも5cm以上の後退減速がある(5cm/0.5sec=0.1m/sec)

時速5km(1.39m/sec)ピッチ0.5secの歩きでは 8.0Jがピッチ毎 時間当りでは57.6KJ(13.7Kcal)を失う

歩きの減速エネルギーは次に述べる位置エネルギー29.4Jから伝達されるので フォームによっては制動パワーはもっと少さい

 

それとはまた別に 着地までに落ち込んだ重心を 着地後蹴り上げるにはエネルギーが要る

上下動の高さから位置エネルギー(質量X重力加速度X高さ)が決まる

剛体着地する歩きでは 慣性で乗り切りまた慣性に吸収する為 歩幅が小さい時余り問題にしない

屈曲着地するジョグでは 体重60kgで上下動5cmであれば 60X9.8X0.0529.4Jの殆どが非弾性衝突で失われる

時間当りではピッチ0.35secの走りならば302KJ72Kcal)の消費である

歩きならピッチ05secで 5cmあれば 時間当り212KJ(50Kcal)となる

ピッチはスピードであまり変わらないので 高低差が同じで走れるなら 早く走る方が距離当りではエネルギー消費が少ないことになり 楽に感ずるが これは制動でも言える

(速さに比例して高さや前後動が変わるなら 普通に言われる距離あたりで一定になる)

衝撃はピッチ0.35secの半分の間で吸収・蹴り上げなら340N(346kg)が自重にプラスされる

瞬間0.1secの着地吸収なら594N(61kg)が懸かっている

(普通体重の23倍と言われているのは自重に加え 上下動が大きいか もっと瞬間の負荷)

歩きの0.5secなら238N(242kg)と少ない

 

つまり時速5kmまたは10kmで歩き・走るとき 運動エネルギー58Jまたは231Jをキープするのに

時間当り14Kcalまたは55Kcalのエネルギーを補充しながら前進速度を維持する

上下動はピッチ毎に5cmでも29.4Jも消費し 時間当り50Kcalまたは72Kcalも浪費する

必要ロスとは言え出来る限り上下動は抑えねばならない

 

ピッチとストライドについて

歩きの範囲では ピッチは120/分とあまり変わらないが スピードに比例し歩幅を上げ 時速4kmでは55cm幅だ

歩幅を上げるには 歩幅の自乗のエネルギー つまり速度の自乗のパワー補給が要る

時速8kmのジョグでは急に170/分になり ストライドが78cmを越えて走る

時速16kmでも185回にしかならないがストライドは145cmまで伸びる

開脚は後に45度くらいしかしていないので開脚足幅だけでは足りず

10kmを越えるスピードでは跳んでいる事になるが 滑るが如く浮いているだけ

股下80cmくらいだがモンローウォークで腰幅を利用し 更に胴の捻りと合わせると見掛けの足長が臍高さ95cmくらいに伸びる

これがマイク・ナンバーズの狙いだ

 

足捌きは地面と直接係わらないがエネルギーが要らないわけではない

全身で走るので 手や胴の捻りもパワーを消費する

これらにも反動で結合体の支点を通して地面を蹴る場合と 蹴らない場合がある

 

先ず足は片足で10kgくらいの支点から重心まで30cmくらいの長さ80cmの棒を振り回すことと見ると 振り子の周期1.1sec(ピッチ0.55sec)となり 歩きのピッチ0.5に近いので こう見てよかろう(実際は 重心に質量が集中した単振子より 棒振子の周期は少し長い)

重心の速度を足先の速度から支点との距離の比で割り出し その運動エネルギーを その質量が重心のみにあるとみなして計算してみると 歩く時速5kmでは1.35J 走る10kmでは5.2J 36km(ピッチが0.2secにもなるとか)では67.4Jを ピッチ毎に振り捌く為に使っている

時間当りでは 70KJ(16.6Kcal) 397KJ(94.5Kcal) 1213KJ(289Kcal)

片足だけで 高速では足捌きにも大変なエネルギーを消耗する

 

実際は重心のみで決まるのでなく 距離の自乗でモーメントが大きくなる為 脹脛等の質量の付き方に つまりスタイルに影響を受け 更に絶妙なテクニックとしてモーメントを減らす為に 振り戻す時は膝を曲げターンオーバーさせてもいる

(片腕3kg)の振りや胴(30kg)の捻りのパワーも要するが 負荷も小さく回転モーメントやエネルギーは足ほどではない

しかも低速ではその必要なエネルギーは殆ど全てを重力から得ているので 重力利用を超えた分だけでいい

手を振り 胴を捩じって 全身で重力を身に受け走ろう

 

これらは直接地面に作用している訳ではないが 反作用として結合体として足に伝わり蹴っているとか

或いは逆に蹴りを緩和したり 時には足を使うのでなく手が自ら跳ぶ様に前に進み 前進の助けとなっている

これらの作用が反作用となったりして 結果的に制動や駆動のエネルギーとなっている

フォームによっては足に負担を掛けるので 好ましいフォームを決めるのは大切な事です

マイク・ナンバーズはこの点にも注目して考え着いたものです

 

これらを全て足し合わせると60kgの人が歩きまたは走る 時速5kmピッチ0.5sec 及び 10km 0.35secの運動エネルギー58J(14cal) 231J(55cal)をキープするのに

制動補充に 時間当り14Kcal 55Kcal

5cmの上下運動に 50Kcal 72Kcal

2本の捌きだけで 33Kcal 189Kcal (このスピードでは 重力で賄っているので要らないとすると

つまり時間当り合計 97Kcal(或いは64) 316Kcal(或いは127)を使っていることになる

これは力学的エネルギーであって 人体は4倍の熱エネルギーを消費していると言われる

したがって足だけで時間当り 704Kcal(或いは256) 1264Kcal(或いは508)のカロリー消費運動に相当する

手や胴や足捌きのフォームが エネルギーを少しでも重力で賄おうとサポートしていると言えよう

 

かなり曖昧ですが 大体こんなイメージで歩きまたは走っているのではないか

素人の組み立てた考証に どなたかのご検証や ご質問をお待ちしています

 

2003.6.21追加

マイク・ナンバーズのフォームで走っていると確実に感ずる

足は蹴るのではなく 胴を捻るのではなく 独りでに体側が倒れ 足が伸びて 独りでに捩じれる

つまり 歩きやジョグでは制動や位置エネルギーの補充を 力むことなく 重力がやってくれている

西洋走りは 肩の動きが少なめで手の振りが逆ナンバだけの違いにも見えますが ナンバと走り較べると逆振りの手が足に反動として負担になっているのが確実に感じます

是非体感してください

即ち うまい歩き方をすれば 殆どを重力で賄い 体力消費が少なくて済む

走りでもかなり重力任せで走れる 足りない分を足捌きで補充すればいい

胴・肩が倒れるのに任せるようにして 手を意識的に振らなければ 自然とナンバになる

胴を捻らないようにと力むのでなく 捩じれるに任せる

無理に二軸・二直線を意識しなくても良い 元々体は二軸で ストライドを上げる為 また伝達効率を上げようと独りでに一軸に近付く

色々な走り方をしながら 体の筋肉に聞き糺していけば 実感としてそれらを教えてくれます

マイク・ナンバーズは人力内燃機関・エンジンを極力使わず 地の恵み・重力を最大限生かしたいわば永久機関を夢見ているようなものなのでしょうか

走りながら 考証しながら分かってきた事ですが 理論的な裏づけがやはり欲しいものです

 

2003.6.23追加

歩きは足の重心位置から決まる振り子周期とスピードにあわせた振幅つまり開脚度でスピードが決まる

振り子の足先は真下で一番速いのですが 開脚の限界でのスピードを越えたスピードでは 足先が体より遅れて 重力だけでは歩けなくなる

振り子幅を増やす力を懸けて足先スピードを上げ ストライドを またピッチを増やして歩く事になる

 

或いは真下に着地して 上体をそのまま慣性で進めるフォームに自然に切り替わる

これがジョグの重力利用の全く別のスタイルだ

ジョグは開脚度を後方のみにする為に腰を開脚度の半分前傾させる

同じ開脚度なら後振り上げ位置が高くなり 振り子の真下の最大速度がアップする

同様にその最大開脚までのスピードがジョグの重力利用のスピード限界だ

 

ジョグでは 腰を前傾させるが 上半身は倒さずヒップアップにする その所為で腹筋が締まってビール腹にはならない

歩きではいくらエネルギー消費をしても 腹筋は緩んだままで ビール腹が治らないのはここにある

 

ジョグでスピードを上げるのは竹馬のスピードと同じ

出来るだけ長い足で 出来るだけ倒れるまで後に開脚するのだが その工夫が味噌だ

左右の竹棒を幅広の二軸に広げて 然し着地ラインは1本線上に つまりモンロー

もう一つは左右の竹棒を繋ぐ見掛けの支点が高くなるような捌きと捻りのフォームをとる

つまり胴体の捻り ずばりマイク・ナンバーズ

ドミノ倒しの場合は 始めの外力の頭叩きがスピードアップになるが 自力の動きでも少し工夫が出来るのです

手の振りや肩の捩りがそれを少しですが確実にやっています

 

それでもフォームだけで重力走り出来るのはここまで

それ以上では竹棒はそこそこ傾斜したところで後に振り蹴る

蹴るにもストライドに限界がある

それ以上では滑るように出来るだけ低く必要なだけ跳び蹴る

 

後方に振り蹴る力にも効率的な限界がある

人体は振り送るつまり蹴るより 蹴り下げるつまり踏み飛ぶ方が力を懸けられる

つまり跳んでしまう これがスプリントだ

 

三つのフォームは夫々事情があって しかも自然に切り替わる

人体と言うものは不思議なものだ

色々シミュレーションして夫々の限界速度などの推敲をして見ました

何方か検証して頂ける方見つかれば嬉しいのですが

 

2003.6.25追加

手と足のピッチについて

歩きとジョグでは 重力を利用して走る特有の最適ピッチがあることを見てきた

それ以上でそのフォームをするには人力を使わねばならない事も分かってきた

その歩きとジョグでピッチが05sec0.35secと違うのは足の振り戻しのとき ジョグではターンオーバーして足の重心の位置を支点に近付ける 即ち見掛け短くなるように足を折畳む為である

このとき上腿のほうが短周期で振り戻しを先行する

下腿はそれに遅れて振り戻るのは錘を二つ直列に吊るした時の振り子の挙動だ

重力に任せておけば 意識的にする事ではなく自然とそうなる

手も同じことが言えるが こちらは足のピッチに合わせるよう肘の角度や折畳みの捌きで調整するのが味噌だ

ここに共振と言う現象が見られる

結合体のエネルギー伝達にとって大事な条件であることを次回まとめて見ましょう

手や足を折畳むもう一つの理由は 後方に振るときの回転モーメントと前方に振り戻す時の回転モーメントを変える事で エネルギー消費を少なくする事や反動を前進に有利にする為に大事です

特に高速のパワー出しや ラストランで手に力を入れ気力で走る時などに効きます

 

2003.6.26追加

マイク・ナンバーズは重力による位置エネルギーと慣性による運動エネルギーが左右の体軸の間を移動する時 結合体に跨って有効に伝達されていく事を考慮検証し 体感しようとして辿り着いたフォームです

思いつくまま結合体について記してみます

足の振り子のエネルギーがロスなく胴の捩れや手の振り子になって共振する

手や胴からもエネルギーが伝わって戻ってくる

それには手を曲げ調整し固有振動を合わせることが肝心で 足と肩の二軸に共振しエネルギーが手に伝達しナンバに振れる

スプリントで同側の足と手を逆振りするとお互いに結合体が直線的に並んでいれば有効に反作用で伝わり手と足で地面を蹴ることになる

竹馬の二軸は左右で直線的に結合してエネルギーを蓄え 二軸は臍辺りの要(支点)を通して左右に伝える

左右の軸もモンローのフォームにすると要が前後に並び 蹴りの偶力の回転で力が逃げるのが少なくなり左右に伝えやすくなる

つまり左右二直線を走るのでなく 中心線上を走った方が逃げは少ない

これらは全て結合体の間をエネルギーが効率よく伝達するように インピーダンスマッチングしている事の大切さを意味しています

マイク・ナンバーズのフォームは竹馬のような足から肩までの二軸です 二軸を活かして走ります

常歩は胴体を動かさない足だけの二軸です

この違いはマイク・ナンバーズが二軸を効かす為 二軸を竹馬として活かしている事 つまりインピーダンスが左右の足と胴側()を直列とした竹馬の二軸を 左右の並列にしている事です

全身を二軸として活かして走るか 上半身を殺して足だけで小さく走るか

体のエネルギーの流れがインピーダンスによって大きく変わる

インピーダンスが合えば共振もし 合わねば負担が大きいし 抵抗となってロスにもなる

偶力や抵抗は少ないばかりが良いのではない

蹴る時はしっかり 振り戻す時は抵抗が少なくなるようなインピーダンスのフォームを取ることが大事なのです

自分でも分かっているのかなあって感じですが もう少し分かるようにせねばなりません

 

2003.6.27追加 7.8修正

左右に揺れる二軸の走法のロスはどれ程か

20cmは在ろうと思われる腰間隔に相当する着地2本線ではあるが 中心軸の揺れはピッチ毎に5cm程度が認められるだけだ

訓練すればゼロにできるのでしょうが ジョグスピードでゼロにするのは至難と思う

スプリントなら慣性が勝ってもっと少なくなると思います

左右5cmとすると60kgの人が0.35secピッチで走った時 ピッチ毎061J 時間当り625KJ(1.49Kcal)

そのロスは意外と小さい

ただし揺れが倍になれば4倍になる

また左右への制動による足への加重は 前後への制動と同じく懸かる

5cmでは同じ8.7kg重が増える事となる

上下動に較べれば少ないと言え 負担は増えます

 

常歩を懸命にマスターしてみる

慣れない内はあちこち力むし 慣れれば良いと言うものでもないように思う

高橋尚子のように足の着地側に両手を横に振ると 簡単に胴が捩じれない二軸の常歩となる

もう一つはダンベルを下げ持つと簡単に二軸になる

ダンベルを持つ事で胴を力ませる事が身に付き ダンベルを手放しても二軸の感覚は残っている

ダンベルの重量や位置や方向を変えたりしてインピーダンスマッチングを感じる事が出来ます

体にはインピーダンス調整能力を持っているのだと言う事を実感します

足は蹴るのではなく踏むと言う

足を後に蹴っては腰に逆方向の回転モーメントが懸かるから 胴を捩じらない為にはこれしかない

然し慣性で走っているのだから 瞬間的に着地と反動飛び上がりが出来なければ 接地した足は後方に相当振られ 事実如何見ても足は流れ スイングはする

それでも足からの回転モーメントを抑えるために足の動きに合わせ股関節を外旋させ つまりモーメントに逆らう事で抑えている

モンローと同じ方向の捻りですが 逆らう事は力む事です

然も股関節又は腰に力を入れると胴に対して回転モーメントを与えます

トレーニングすれば胴を捩じらないようにできるかもしれませんが 肩を逆捻りするよう力まなくてはなりません

回転モーメントを殺す為にはハイインピーダンスな力みが必要なのです

胴がガチガチの力みの要らない剛体(実抵抗)であれば良いのでもありません

見掛けは捻っていないように見えても 坑力を効かせられるインピーダンス(複素抵抗)としての胴体なのです

エネルギーを吸収し消費する胴体なのです

ベテランのウエィターは盆を片手で運びますが 両手で運ぶと手も胴も力んで疲れるどころか自由度を失い失敗し易いとか

ひょっとすると宮本武蔵もマイク・ナンバーズであったかどうか 検証の価値ありや如何

 

また捻らないと言うのは胴を正面前後にも倒さないと言う事でもあります

足を振るということは 回転モーメントは左右に発生するだけでなく 上下にも つまり胴に対しても発生します

前後に両足を振ると言っても後に対してのほうが大きく 胴は常に後ろに回転モーメントを受け 上体が後に倒れる力が懸かります

マイク・ナンバーズはこれを左右の捻りに分けて受け流します

常歩はこれを不動で受け止めています

トレーニングを積んだハイインピーダンスな背中の筋肉を効かして受け止める必要があります

常歩の役目は 二軸で運動の機転性を利かし 胴を捩じらない事で両手の自由度を保つ事です

走りでは私の修行不足の所為か 日頃不思議に感じています

如何なものでしょう

 

2003.7.9追記

踏むと言う意味が分かったように思います

踏むとは足は屈曲して着地はするが 跳躍の為の伸展をしない着地 着地の後スイングはするが力を入れない

踏むが蹴り下げない 跳ばない アイソメトリックで抗力を受ける

そんなことだったのかと理解しました

何の事は無い マイクのジョグの着地と同じだ

但し マイクがモンローしてなかった時と同じだ

元々マイクは逆モンローしていた

肩と腰をともに 足と逆に振り つまり胴は捩じってはいないが中心軸に左右に振れる

足だけが逆振りで 手を小振りに畳み込んで胴の振りと同期させている

逆モンローでは確実にピッチが増えストライドが落ちる

だからと言って時速8kmくらいでは凄く自然で楽だ

唯違うのは二軸二直線走法になり左右の振れがあり 常歩の特徴であるアウトエッジで前方制動と左右制動の両方を受け止めなければならない

モンローとは倍以上の足の衝撃負担を感ずるでしょう

高速になると逆モンローでは左右のエネルギー伝達に偶力ロスが大きくなることもハッキリと感じられるでしょう

常歩が胴を捻らず振らずですが マイクは捻らず振るで二軸をやっていたように思います

 

2003.7.10追記

重力 それは 地から沸き立ち 天まで届き 燦燦と万物に注がれる 神からの恵み

自力で運動する人間がプラスに利用できる外力は重力のみです

空気抵抗や 制動抵抗は 普通マイナスになります

では重力は何時でも利用でき 何時もプラスかと言うとそうではありません

重力は垂直に働くだけです

それでも ヨットが風に向かって進む方法を利用しているように 工夫すれば真下だけでなく水平方向に 自由自在に動けます

上方向には無理かと思いきや 歩きではそれをやってのけています

これらを可能にするのは何と 恵みを振りまく大地そのものなのです

神からの恵みを満身に得た人体を 大地がまた責任もって受け止めてくれるからです

勿論大地の何処でも同じように受け止めてくれる訳では有りません

大地にも個性があって 垂直坑力としての受け止め方に色々あります

トランポリンの上とか岩盤とか 砂場とか 浅い・深い水辺とか色々

ここでは剛体としてのロードやトラックのような平地平面としておきましょう

足に何を履くかも受け止め方の違いとなります

勿論人体そのものの剛性・塑性や粘弾性性や 結合体の配列構造によっても違ってきます

これらの事に対し重要な事は 垂直坑力として大地が受け止めてくれて消し去るエネルギ−だけを考えるのでなく そこから零れ落ちたエネルギ−こそが大事だと言う事です

ヨットも風から貰った揚力を キールに対して水が垂直に攻して受け止め それの垂直から溢れ出た力が外れた方向に進み出せます

垂直坑力で打ち消せなかった成分が 人体運動の運動を決めると言うのが人体自然運動の原理です

 

足が着地している間に大地は 人体から受ける落下着地瞬間の衝撃と接地時間後半の蹴り・踏みの作用に対して 両方に反作用する

それが垂直抗力であり 大地の受けきれなかった力の方向に人体が流れ運動に方向性を与えます

 

内力としての人力エンジンは これらの方向付けをするだけの僅かな捌きだけでも良い動きをします

時には制動を補充するべき事もあり もっと強制的に人力で制御し動く事も出来ます

つまり捌き方によって効率的な運動となるチャンスが出来ます

 

重力の捌きだけで滑るようには知れる速度を超えると 自力エンジンで補充せねばなりません

それは足でするだけでなく手でも胴でも全身で補充できます

インピーダンスマッチングすれば共振したように足の反作用に寄与するでしょう

つまり足だけに負担をかけるのでなく 全身均等に負荷をかけたほうが賢い事は 時速12kmも越えて走ると 足捌きだけですると足が先ず疲れ 肩捌きで捻りを入れてやれば足がすぐに楽になる事を簡単に体感できるでしょう

同じ事をラストスパートで殆ど手だけで走っている事でも感じられます

予断ですがその時は手が足よりラテラルシークエンスで先行します

こういう風に考えてみると運動における初動動作の重要性がひしひしと感じられる

 

2003.7.10追記

馬が時速6.6kmでは常歩walkなるナンバ(後肢が前肢に少し先行する4節運動ながら同側性)をし より速い速歩trot・駆歩canter・襲歩gallopでは前後肢左右交互の2節又は3節の交叉性となる事を常歩のHPからリンクし見せてもらった

胴は前後に向いた水平棒体であるから つまりナンバでは胴が片側両肢の振出し方向の回転モーメントが働き 結果左右に振れる

低速では振れのエネルギーは小さいが高速では大きくなるので 交叉性にする事で回転モーメントを消す 凄く自然

キリン等胴が短く肢の長い獣は交叉性では足が絡むのでナンバする 胴が短い分振れの影響も少ないからだ

どうして人間は 常歩で歩きはともあれ スプリントまで器用にこなせるのか

それは人間の器用さが文化とともに創られてきたからであり 色々の動作に対応できる進歩を遂げたからです

でもどうして走りにまで向いているかはまだ理解できていません

 

2003.7.22追記

ダンベルを持って色々のフォームをすると 負荷の係り具合が簡単に体感できる

慣れない 又は不合理なフォームであっても 器用にこなせる人間は 筋を作ってそれに対応します

練習がロスをカバーし 鈍感にしてゆくのです

そんなことが分かってきます

やはりアカデミックに原理を理解する事の重要性が分かってきました

 

2003.7.23追記

筋肉や腱が弾性反発をすると言う本の記述が多くみられる

そんな感覚をどうしたら味わえるのでしょう

バネのようにカンガルーが飛んでいるという

人間がそれをできるのなら車のように効率的な百足のような足なんて要らない

ホッピングのような2本の足で 効率的に走れる筈だがそうではない

然しその車を 二本足でしかないのだから諦めてしまうところを 人間はひとりドミノでそれらしくこなしている

手足と胴を竹馬乗りのように 引力と言う大地の恵みを全身に受け 筋肉を殆ど使わず大地を滑るように走るのがマイク・ナンバーズだ

 

一度しゃがんでから跳躍すると 筋肉の反動動作が効いて より筋パワーを高めると言う事実がある

恰もバネがエネルギーを蓄え 吐き出すと言うエネルギー保存則を信ずるものには ぴったりの教義となっている

でもそれは見かけのバネ弾性であって 筋収縮で屈曲を受け止めたり反発伸張もし そのたびにエネルギーを消費する

 

2003.7.24追記

筋肉のパワーは 伸縮屈伸する動的力よりも 踏みこたえるだけの静的・等尺力つまりアイソメトリックパワーの方がかなり大きいと言う事実がある

ジョグではアイソメトリックに着地するので パワーは少しで済む

跳び蹴るために筋肉のバネ弾性を使うスプリントフォームでは相当のオーバーパワーが要る

歩きの足を伸ばしたままの着地では 関節にそのまま荷重が懸かる為 痛みとなる事はあっても 筋パワーは殆ど使わない省エネである

 

坂道上りでは筋収縮の屈伸で上がる

下りではアイソメトリックに抗力を受け止めるか 関節を伸ばして筋を使わず受け止める

上りでは関節が痛まず 筋肉が疲れ易い

下りでは抗力で関節が痛み易く 筋は疲れにくい

 

2003.7.25追記

歩きやジョグでは手の振子のピッチに合わせて手足を振るだけだ

ラストランで 疲れを気力で走ろうとすると時 手に懸命に力を入れ引いて走るのは 手のピッチを上げる事になり 足の前方スイング・振り戻しピッチまで速まるためだ

ジョグでもピッチを上げスピードを上げる為 手や足に高速では力を入れるが手は引く 又はナンバでは掻くような引き方にする

スプリントは手を前に押し出す反動で 足の蹴りの力を高めている

ピッチよりストライドを上げるための力の入れ方をする

 

2003.9.3追記

数日前 パリの世界陸上で末続選手が銅メダルを取った

日本のスプリントでは考えられなかった快挙だが 元々スポーツには余り関心のないマイクです
末続選手を知ったのは 世界選手権の実況放送をたまたま見たときでした
滑るような柔らかい走りにビックリしました
ひょっとしてナンバではないかと手足の振りを見ましたが そうではない
翌日の新聞を見ると日本陸上選手権で今季世界最高を出した話題の人であり 終盤で崩れそうな手足のバランスの修正にナンバの意識を取り入れているなど また体の節々を緩め 体幹部の中の筋肉までを効かしたグニャグニャな とかげ走りであると分析している立派な方のいる事まで知った
勉強不足を実感した
812日の掲示板書き込みのブレークダンス走りを 末続選手はとかげスタイルで既にやっていると言う事です
走るだけのためには足だけしか振らないとか 胴を捻らない・捩じらないようにするには 相当力んでも尚難しい

作用には反作用があり 回転のモーメントも生まれる

ブレークダンスなどそれに逆らわない動きがグニャグニャダンスになる

無駄な力みをしないで 結合体を運動エネルギーが転送される省エネのダンスだ

とかげのように末続選手の体軸が左右波動をしていると言うのだ

然し 立位の人間はとかげや鯉ではないのだから 上下に左右波動運動をしているよりも 前方にうねるのがいいかも
つまり左右の肩と腰の捻りの波動が 前後の推進力に転換されるとするマイク・ナンバーズの考えの方が適確だと思う
末続選手の動きを正面から見ると とかげのようにうねっているとしているが 上から見ると肩や腰を捻り効かしているのではないか
ともあれ スプリントでも 滑るように力まない走りで 全身のパワーを効かす走りが成り立つと言う事は ジョグの走りにマイク・ナンバーズがあることをサポートしてくれるものだと思います
力まないナンバが これからのナンバになってゆくような・・・そんな灯りが見えてきました

 

2003.9.4追記

末続選手は 土踏まずに筋肉がついて偏平足だと言う

そのべた足で前方に着地し 踏みつけた足を後に掻き蹴り 上下動の極めて少ない滑るような走りだと

スプリントやジョグの着地とその衝撃について考えてみよう

先ずジョグでは踵着地すると 続いて爪先着地し 次に足甲アーチのバネの上に体重が乗り 3段階の緩衝吸収があるため 随分和らぐ

ジョグでも爪先着地するスプリント走りをする人がいるが かなり衝撃の強い着地になる

と言うのは ジョグはフロントスイングの途中で 重心の真下近くで着地するから 体のスピードまで最高速度に加速されているからだ

スプリントではストライドを上げ 着地点が前方なので その角度からアーチのバネも効きが少ないが 着地速度はバックスイングに切り替える減速がなされて 爪先着地でもスピードの割には衝撃が少ない

末続の足は 確実に速く着地し いち早く後方スイングに切り替えられるよう べた足着地し 偏平足にもなっている

スプリントならそれでいいが ジョグでは踵着地でなければ衝撃がきつい

ジョグの遅いスピードでは 足を前に少し振り出す速いスピードの時より 足に負担を感ずるのはこのことによる

衝撃は必ずしもエネルギー消費ではないが 時速11KMより8kmの方がきつく感ずる

衝撃エネルギーを受け止めたその足先は 後方に振り返され バックスイングのパワーになり バックスイングに切り替わる

柔らかい膝曲げ着地で制動を少なくし そして速くスイングを切り替え バックスイングのパワーに転換できる着地のフォームが確かにある

同じように上下動が少なく滑るような 着地とバックスイングのフォームもある

ついでに離陸する様子をみる

蹴り終わる直前まで爪先は接地しているが 踵は既に離陸し足首が伸びる

恰もスナップを効かせるようにみえるが 実は爪先が後ろに流れて残り 踵が足首と一緒に体で前に引張られているだけなのがジョグの足先フォームです

勿論スプリントのようにスピードアップのためにスナップキックをしてもよいのですが ジョグそれもマイク・ナンバーズは足首も膝もバックスイングの最後まで足先を接地に任せるので 流れるように伸びきります

世界の一流スプリンターのフォームとは大違いですが 多くの日本の選手や末続選手はこれに近い

爪先も離陸すると一気に ターンオーバー つまり膝を畳むことでフロントスイングの振子周期を早めるようにして足を振り返す

末続選手も多くの日本選手も大きく膝を畳んでから太股をフロントスイングするので 短ピッチ振子で足を返すターンラウンドと呼ばれる足の返し方です

それなりに優れたフォームだと言えましょう

 

2003.9.19追記

太股の筋肉の前(大腿筋・腸腰筋)で走るのか 後(ハムストリング)で走るのか

つまりフロント(フォワード)スイングで走るのか バックスイング(ワイプ)なのか

振り戻し(腿上げ)で走るのか 振り送り(蹴り送り又は振り下ろし)なのか

遊脚(浮遊足)の加速力の反作用で走っているのか 着地足の蹴り又は押しの力で直接大地の反作用で走っているのか

両方で走っている 又は片方でも走れる

然しどちらが効率的かは 簡単に説明しきれないが マイク・ナンバーズは足捌きだけで走るという考えから どちらかと言えば前者だ

バックスイングは流すだけに フロントスイングはピッチとストライドを上げる足捌きのための動きです

速いジョグではこちらが大事です

もうひとつ 着地期の動きはどちらも力となって推進する

浮遊期にフロントスイングで加速があっても反動で減速(逆足で相殺されるが)するだけで 接地期の間のフロントスイング(振り戻し)加速力だけが蹴り(推進力)として効く

マイク・ナンバーズはできるだけ浮遊を抑えて走る

またフロントスイングの加速力が 反作用として股関節から接地足を通して推進と逆方向に効率よく伝達せねばならない

難しそうだが体はそのタイミングを自然にこなしている

上下動も抑えられるので 足首はしっかり最後まで伸ばしてストライドを上げ 着地期も長くする。

マイク・ナンバーズは 力まず凄く自然に足を捌いた結果です。

 

2003.10.4追記

尺取虫と較べて 人間の歩きや走りがどれほど効率的かを見る

体長160cmの尺取虫 その体重は60kgが中心にあるとして 人間と比較しやすくして考える

つまり人間が80cmの足を全開の開脚から ストライド160cmで立ち上がりながら前進すると考える

その位置エネルギ− mgh(60x9.8x0.8)=470J を1.6mピッチ毎に消費する

マラソン42km(26372ピッチ)を行くには 尺取虫人間は 12405KJ=2961Kcal

これは力学エネルギーだから生理的効率25%として 11843Kcal を体力消費する

歩きや走りのエネルギーは このメモ(6.18付)の終わりにあるように 時速5kmや 10kmでは 時間当り256Kcalおよび 508Kcal消費している

42kmでは 2160Kcalや 2144Kcal消費する計算になる

尺取虫の 約5.5分の1のエネルギー消費です

尺取虫は大変だが 人間は足捌きで位置エネルギー変動を抑え 着地制動を少なくしている

尤も車輪のように位置エネルギー変動が無く 接地抵抗だけなら つまり自転車では更に4分の1になると言う

でも毛虫や百足もひょっとすると 自転車なみなの効率かもしれない

どうして尺取虫はあんな動きをするのか

それは尺取虫のお得意は 歩きや走りでなく 枝を昇る事だから

 

2003.1024追記

尺取虫の次は 究極の足 バイク(自転車)を考えよう

バイクが坂道を漕がないでも進むのをマイクは京都の緩い坂道でいつも楽しんでいる

そのスピードは坂の傾斜θによって重力gの成分gsinθで加速するが 雨粒が定速で降るのと同じく 転がり抵抗と空気抵抗とブレーキ抵抗でバランスして定速に落ち着く

つまり坂道での巡航速度vからバイクの抵抗kが割り出される

バイクが平地をその同じスピードvで走るには 重力加速力mgsinθ即ち抵抗力kに相当する人力を消費している事になる

同じように人が力を抜いて坂道を下れるならば そのスピードから制動抵抗が求められる

制動の少ない つまり速い下りの走りのフォームが効率よい走り方なのだとも言える

重力と走りに使う人力との和が着地制動力に等しい時に 加速力なく定速で走るのだから 制動力がどれくらいかは分かる

60kgの人が3度の傾斜を下るならmgsinθ=31N(3.14kg重)の重力成分で前進し それに抗する制動が懸かる

駆動装置のない受動2足ロボットが坂道を歩き下る研究が進んでいると言う

胴に捩じりのない常歩ロボットや 捻りの自由度のあるマイク・ナンバーズロボットに坂道を歩かしてみたい

またジョグのスピードになるにはどれくらいの傾斜がいるだろうか

ロボットが作れなくとも シミュレーションで早く答えがほしいものだ

 

2003.11.7追記

2003.9.4の着地についての考えに補足してみる

歩行は振子の様に足を振り出して ストレートな足で ほぼ前後同じ開脚幅にフルスイングで着地する(最近踏み出すと言う表現を見付けて感心した)

骨と軟骨で地球に抗しながらも 筋肉パワーを使うことなくロスもなく 足先を支点に胴体は慣性で持ち上がり前進する 

殆ど重力と慣性で歩く

ストレートでない膝曲げでは 高さを保つ為や抗力に耐える為に筋肉を使うのでエネルギーを消費する

 

ジョグも重力と慣性で走るが 振子の周期では遅すぎるので フロントスイングの途中で膝が伸びることなく着地することでピッチを上げスピードも上げる

より高速では着地を前方にし また浮遊期を作ってストライドを上げて行く

スイングの真下の足先はスピードが速く ジョグでは地面との衝撃は強く感じ制動にもなり 曲げた足で高さを保つ為の力も筋肉に頼る

 

これに対しスプリントは浮遊状態で 一旦フロントスイングを振り切って バックスイングに入ってからの着地である

この方が着地の制動が少ないどころか 蹴りで加速力が加えられる

蹴りのある走り方であり 三段跳びの飛び方でもある

三段跳びは究極のスプリントと言える

バックスイングの真中つまり真下で着地するのが最も制動が少なく 重力振子の速度も大きいと言えるが 実際のスプリントでの速度はバックスイングの振りで発揮する極めて大きい筋肉パワーで加速する

そのパワー効率は効かせるベクトル方向で決まり それは真下方向より 後に向く方が上体の推進にはいい

上体が立ち気味で走るなら掻き蹴るバックスイングがいいし 前傾なら足を伸展させ真下より後方に踏み蹴る走りがいいことになる

しかし 実際は位置ポテンシャルを持ち上げる為に着地期の少ないスプリントでは相当大きい下方の蹴りも懸かるので 後方には着地できない

地面を踏み蹴る力が極端に大きいが 後に振り蹴るパワーも要らないわけではない

ジョグでは接地期間に広く踏みかつ蹴り続けるのに対し スプリントでは真下の蹴りの後方成分で着地のときに殆ど充分に発生すると言う違いがある

つまりジョグは流して走るに対して スプリントは着地で走る

 

このように歩きとジョグとスプリントのフォームの違いは スイングのどのタイミングで着地するかに大きな特徴がある

 

2003.11.10追記

浮遊期について考えてみよう

歩きや競歩や低速のジョグでは重力を利用して浮遊期の無い着地をする

スピードを上げるには筋肉パワーを加えてピッチアップかストライドアップして出す

もっと速いジョグやスプリントではストライドを更に上げる為に浮遊すべく着地で強く大地を踏み付け飛び上がる

 

浮遊距離は飛び上がる鉛直方向成分初速度Vと前進スピード(水平方向成分で少し加減される)Sとで決まる

そのVは 踏み付けの力Kと踏み付けた時間tの力積(Kxt)が運動量(体重mx速度)の変化(mxVx2)に等しい事から

V=Kxt/m/2で飛び上がり 重力加速度gで重力mxgを受けて

浮遊水平到達距離 SxKxt/m/g を放物線描いて跳ぶのが導かれる

浮遊高さは VxV/2/g

浮遊時間は V/gx2 である

 

体重60kg の重力は588N(60kg重)として

時速10km(ピッチ0.35sec ストライド171cm) のジョグで 踏み込みに体重の2倍の120kg重を0.1sec懸けるとするなら

浮遊距離58cm 高さ5.4cmを 0.21sec間 浮遊する事になる

 

スプリント時速36km(ピッチ0.227sec ストライド227cm)では 体重の7倍の420kg重を0.02sec程度懸かるらしく

浮遊距離140cm 高さ2.4cmを 0.14ec間 浮遊する事になる

 

こんな感じで飛んでいるのでしょうか

但し 重心が飛んでいる様子であって 実際の足の接地や浮遊ではないので見掛けとの対応や 左右の足のフェーズとの対応までを考えると面白そうだが中々厄介そう

 

この踏付けの力は 踏み込みの筋肉パワーだけとは限らず 単なる着地の足の衝撃抗力でも良い

低速ジョグの曲がった着地足では 筋肉パワーで大地を踏み押しそして蹴りそして跳ぶ

高速ジョグや三段跳びの最後のステップでは足をかなり伸ばして前方着地するので 筋肉パワー無しの衝撃反発力が慣性力に合して上方に飛び上がる

スプリントでも筋パワーで踏み付けるというより衝撃力と時間で浮遊するようにして高さを稼いでいて 筋力以上の体重の数倍の衝撃力が懸かる

高さを稼いだ分は制動になり それを補充するために筋力は後方蹴り成分にパワーを懸命に使う

それらのエネルギーを考えてみる事も出来そうだが ひとまずここら辺で

 

2003.11.12追記

左右二本足の振子の前後の動きのタイミング つまり振れの位相(フェーズ)を考える

先ず歩きで 左右の足の長さが同じければ 形が相似の太細であっても周期は変わらないので問題なく歩けるでしょう

もしも筋肉のつき方に違いがあったり片足に錘をつけたりすると重心が上下にずれて周期が異なり さぞ歩き難かろう

それでも重力任せでギクシャク歩くのだが 半周期も違うと 着地足が遅れていて転ぶ事になる

 

少し早い歩きやジョグではストライドやピッチをあげる為にパワーを効かす

このとき左右前後逆振りのフェーズ(180度のずれ)ならパワーを効かせるのも意識しやすそうである

(フェーズが同じである0度のケースは兎跳びである)

ジョグやスプリントではピッタリ180度のずれであろうか

両足を意識するとバックスイングとフロントスイングのタイミングを合わせ ピッタリ逆フェーズになるであろう

走りにとってはフロントスイングが大事か バックスイングなのかで どちらかを意識して走ることが重要である

それによってスプリントでは意識する足が先行し 他の足が遅れてついてくるような左右の足の間でラテラルシークエンスが起こる

フロントスイングで足を先行させると言うより腰を先行させると言う走りもあるように大事なポイントになる

それはまたフェーズの間のどのタイミングに力を入れるかに重要な関係がある

浮遊期に筋力で足を加速しても推進パワーにならない

接地期では バックスイングだけでなくフロントスイングでも接地した足によって 蹴り足の効き目を発揮できる

前後開脚では筋力の発揮しやすい角度があって それもフロントスイングかバックスイングのどちらかに重点を置いているであろう

多分スプリントではバックスイング途中の足先が真下近くになった着地の寸前で フロントスイングも離地後太股も真下近くになりかけた時に最も力がかかり加速する

 

ついでに太股でなく下腿の動きを見ると 足は上腿と下腿の二連の棒振子であって 下の振り子は上の振子より周期が遅い

上腿のパワーの方が優れている事からも太股で走り 下腿は成り行きに任せるくらいでラテラルシークエンスし 自然にターンオーバー(またはラウンド)し 相当遅れたフェーズになる

 

スプリントではスイングの真下近くで力を発揮し加速をつけるのが大事で 結果的にターンオーバーを早くする走り方になるしそう見える

腰や胴や手ともフェーズとパワーを入れるタイミングに 絶妙な仕組み つまり足捌きのコツがある

 

2003.11.13追記

尺取虫もバイクも走りの美しさを教えてくれた様に ホッピングマシンも教えてくれるようです

先ず垂直ジャンプで 体重m(60kg) 足の長さ80cmの人が 半分の40cmまでしゃがんだ位置から一気に飛び上がったとき 立った位置より更に50cmのジャンプが出来たとしよう

そのジャンプ高さh50cmの位置エネルギーmghを初速V(エネルギー1/2xmxVxV)で出す(等しい)とすると

V=SQRT(2gh) すなわち時速11.3kmを出せるパワーを持っていると求められる

ついでに言うと75kg重の力が懸かり 時間当りで見ると395Kcalのエネルギーを跳ぶために使う事も計算できる

 

この初速Vで45度方向にホッピングすると 25cmの高さで045sec間 100cm浮遊して 時速8,0kmで前進する

そのエネルギーは時間当り280Kcalである

ジョグでは127Kcal位かと見積もったのに対し この値は尺取虫より一寸いいが 2.2倍の相当大きいエネルギーになる事が分かる

ホッピング走りや兎跳びはこのように効率の悪い走りである

そのスピードは角度を低くすると 113kmに近くなる

但しピッチが極めて小さくなり 制動がないような着地が出来ると見たときの話である

ホッピングではこのように何となくジョグのスピードになる事や ジャンプ力を相当上げねばスプリント出来ないことが推測される

如何でしょう こんな事ばかり考えていてもしょうがないのでしょうか

 

2003.12.5追加

達磨飛び グルの浮揚を考える

座った人のマイクの人体モデルでは 腰から30cm前に足相当の20kgのウエイトがあり 40cm真上に上体相当40kgのウエイトのあるL字型を考え これが一寸お辞儀し 素早く元に戻るとするとその反動で如何なるかを見たい

回転モーメントとして運動計算すべきだが 今簡単にする為 腰に20kgのウエイトm その40cm上に40kgのウエイトMが繋がっており これが35cmに縮んだ後 一挙に瞬間的に0.1secで 5cm伸びたときの垂直運動だけとして考える

伸びきったときのMの秒速V0.5mで 加速度αは5m/sec/secである

必要な力はMxα=40x5=200N(20.4Kg) これくらいは出せそうでしょうか

運動量MxVをもらって 全体重M+mは (40x0.5)/60=0.333msecの垂直初速で跳ぶことになる

その結果 0.07sec間 0.57cm浮き上がる事が出来ることになる

もし0.1secで倍の10cm伸びられたら 力も初速も倍になるが 0.14sec間 2.3cmも跳べる

そのまた倍の初速なら0.27sec間 9.1cmも跳ぶ

こうなると一寸不可能

 

逆さ倒立で下腿だけを蹴り上げて どれだけジャンプできるか

これも同じく8Kgの下腿が膝から20cmにウエイトmとしてぶら下がっていて 52Kgの残りの体重Mが円柱として逆さ立ちしているとしよう

蹴り上げれば40cmの振り上げになる

0.1secで振り切れそうだとすると 伸びきったときのmの秒速Vは4mで 加速度αは40m/sec/secである

必要な力はmxα=8x40=320N(32.7Kg) 足ならこれくらいは充分出せそう

運動量mxVをもらって 全体重M+mは (8x4)/60=0.533msecの垂直初速で跳ぶことになる

その結果 0.11sec間 1.5cm浮き上がる事が出来ることになる

 

どちらにしても不可能ではないが 大変な事である

 

2003.12.7追記

さてジタバタ足踏みや腿上げトレーニングで 揚げや蹴りのエネルギー効果を見てみましょう

先ず片足立ちして反対の側の足だけをジタバタやってみる

振り上げのモデルとしてのマイクの60Kg人体モデルでは 腰に50Kg 振り下げて立っている足は腰下30cmに10Kgのウエイトがあり 振り上げた足は腰上20cmまで振り上がるウエイトからなるものです

つまり10Kgのウエイトを50cm振り上げ下げすると 50Kgの腰と一緒に浮き飛んだり 大地に叩きつけたりします

このモデルの変化では振りの上げ下げで重心が8.3cm上下します

ジョグとスプリントのピッチとして0.35secと 0.2secを想定すると 初速1.4m/sec 2.4m/sec 加速度4m/sec/sec 2.5 m/sec/sec

10Kgのウエイトに懸ける力は40N 125N と僅かであり その慣性では 60Kgの体は0.3cm 0.9cm浮くだけであり 大地を蹴る力もそれくらいである事が分かります

消費カロリーも時間あたりで25Kcal 134Kcal位にしかなりません

 

次に同じモデルで50cmの階段を夫々のピッチでの登りを考えます

交互の登り側の振り下げ足だけを考えれた結果 初速・加速は同じですが 60Kgを持ち上げる為245N 750Nを要する

またこの勢いで10cm 32cmも跳ぶことになる

消費カロリーも時間あたりで150Kcal 805Kcalとなる

実際は反対側の振り上げ側にも上記の仕事も合わせてしている

 

実際のジタバタや腿上げトレーニングでは ジョグピッチでは殆ど足が地面を衝いてから振り上げていて 振り下げ揚げの位相は可也ずれていて片側ジタバタの繰り返しに近い

早いピッチでは一寸沈んで つまり重心が自由落下してから振り下げた足で持ち上げている

その落下距離は0.35secと 0.2secでは 60cm 20cmにもなるので その半分のピッチのズレで着地するとしても 15cm 5cmになる

このズレが浮遊時間の割合を決め 上下動の高さを決める

ジョグもスプリントも上下動に合わせて位相のずれを調整して走っているように思われるが ここではどちらも5cmとして 振り下ろしの最後の5cmだけを階段登りとなるモデルで考えてみます

結果は 力と浮き上がりは短時間に強い負荷をかけるので階段登りと同じになるが 消費カロリーは時間当たり30Kcal 161Kcalが振り下げだけのエネルギーに階段分加わるが 合わせても倍位で済んでおり 当り前だが階段に較べるとうんと楽だ

実際には階段でも ジタバタでも10cm 32cmも跳ぶことがないよう 5cm程度にするべくフェーズ調整をしているのでしょう

速いスピードの方がエネルギー効率的にも上下動が少なくて済む事も示唆しています

ジタバタもエネルギー効率を考えたフェーズでホバリングをしているのです 

 

 

今後追加の予定

 

足のサイズは何で決まる

腰振りのモーメント

デゴイチのモーメント これ無くして振るべからず

(ハンドの空振りパワーと 足蹴りパワーのエネルギー)

蹴らない足長竹馬と 短足スケートの蹴り

(モーメントを少し)

井桁の平面内と胴軸の捩じりの剪断剛性

(インピーダンスについても)

手足を畳む 共振する手足

(ターンオーバーとラテラルシークエンス)

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