今一度民主主義を考える  マインドイノベーション11        2012.2.26

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         民衆を導く自由の女神 ドラクロワ作 1830

民主主義は幻想』でしかないと語ってから 随分になるが やっぱり民主主義の困難性についての思いと疑問は変わらない

と言うか マイクの頭では限界があって 全く進歩していない儘 モヤモヤしているばかりです

それでも考えるうちに『自己中』が民主主義を邪魔しているのではと嘆き 「民主主義の幻想」に続き 「自己中を裁く」と「裁きの時代」で裁きの必要性を説いた

それでも困難性を感じて「棲み分けしか」ないのではと悩み それで得られた「ユートピアは」本物かと 理想社会の難しさを想った

 

しかし民主主義の実態を現実社会で直視すればするほど もっともっと考える必要を迫られるし 考えるだけでは虚しさにも迫られる

何を考え 何をすべきか 残り少ないマイクの余生を考えると尚悩みは尽きない

与野党ねじれ政治や 普天間・原発問題などを見ていると これが民主国家かと見苦しいばかりです

 

此の度 京都芸術センターの10周年企画として始まった「てんとうむしプロジェクト」なるボランティア参加型ギャラリー企画が 今年も第3回として3年目のこの3月に 6日間のボランティア自主企画・実行として開催することになった

コンセプトメーキングは サウンドアーティスト『藤本由紀夫』さん であるが 作者としての作品は全く出されないと固守されておられて ボランティアが『京都芸術倶楽部』を立ち上げ 南北両ギャラリーで好きなようにやりたいことを提案者がやればいいと云う

 

マイクの10件ばかりの提案のうち ワークショップ的なものや 藤本さんの参加するトークは断られたのですが 5件のトークを担当することになりました

その内の一つは 「センターの館長とボランティアが アートと民主主義を語る」もので 内容は サロン風に仕立てた南ギャラリーで センターの使命・ボランティアの役割 等について お考えや期待をお話しいただき 来場者との討議もお願いする予定です

また 館長のご専門である トクヴィル研究や 民主主義の難しさについてのご見解を是非お聞きしたい とお願いしました

 

マイクの素人考えで悩んできた民主主義の不完全性について 知識社会学専門で京都大人文科学研究所教授館長とは何時かお話しさせて頂きたいとは酒席でお願いしていましたが 遂に真坂のチャンスが訪れました

唯お聴きすればいいと云う気楽な積りで提案したのですが 今回は公の場でもありますので 失礼にならないようそれなりにマイクも勉強し直さなくてはなりません

そこでもう一度 このページで考え直して見ようと思いました

 

民主主義をどう勉強するか

手っ取り早くは サイトで見てみる

民主主義とは何か 米国大使館HPに 民主主義の原則を短く要約している

ウィキペディアには もっと詳しく民主主義が要約されています

Hatenaの民主主義とはでも 分かり易く理解できます

とは言え歴史的にもまた 社会的にも根幹をなす大きな思想でありますので 余りにも広大にして膨大に展開されています

ルソーや ポランニー 益してや 館長の著作 富永茂樹『トクヴィル現代へのまなざし』 (岩波新書、2010 年)を一寸読んだところで 民主主義理解の足しにもならないのが素人の限界と言う そのものなのでしょう

 

従って勉強するまでもなく 専門家にお聴きすれば多分分かり易く理解できるのではないかと安易に考え置くことにして それよりも専門家の結論をただただ一方的にお聞かせ頂くだけでいいのではないか

それだけではそう簡単に理解できないかも知れないのですが 理解出来なくとも民主主義の持つ力や 可能性や 或いは本当に社会の矛盾を解決してくれる宝玉なのかどうか 学者さんからご見解をお聞きすることは有意義だと思います

 

と言うことはマイクが一方的に学者さん館長のご意見を信じてしまえばそれでいいと云うことと同じで なんとも見っとも無い談話会になってしまいます

そうならないようにやっぱり何かマイクが何時も分からないなりに考え悩んでいることをお話しし それにサジェスチョンを貰うことの方がよいように思います

漠然と 考え悩んでいることが何であるか ここに思い返して見ましょう

 

       

捩じれとは言え 政局の与野党イビリ合いにはうんざりします

普天間や原発対応の曖昧さは 民主主義では解決できないと分かっていながら 後送りしたり避けたり隠したり誤魔化したりしている現実的な処方箋の結果なのです

これしかないと政治やマスコミならず市民皆がお互いに容認しているとしか思えない愚行なのです 実に情けない

 

       

愚民・衆愚が多数決する馬鹿らしさと それを危惧し否定する知識人も怠慢

今こそ知識人の専制は必要性か ハッシズムがそんなに怖いのか

少数派が多数決を支配するには

多数派が多数決を支配できないのは

 

         

民主主義 民主政治 民主制度 なる言葉は金科玉条に輝き 愚民を麻痺させる

知識人専制に期待するしかないのか

民主主義は本当に平等なシステムか

民主主義信仰で何ができるか

民主主義はエゴを助長する

スピリチュアリズムから見た民主主義と財政の問題点

議会制民主主義の諸問題について

『スクール・デモクラシー!』と現代民主主義の問題点

民主主義の論理

社会民主主義とは

 

やっぱり素人考えでしかないマイクの民主主義不信は 再度考えてみようとしたがもう行き詰まりました

3月の「てんとうむしプロジェクト」で 館長からご高説をお伺いすれば多分スッキリできると思います

ここら辺で 当日に期待することとして このページを閉めておきます

 

館長の著作は中々読みこなせませんが せめて書評にでも目を通されたらと思います

富永茂樹『トクヴィル現代へのまなざし』

千田孝之読書ノート 長文で詳細な紹介

自治体職員の読書ノート

アマゾンのカスタマーレビュー ブクログ

千早振る日々

山下ゆの新書ランキング

 

 

追記(それでも一寸考えてみる)

 

戦後直ぐの民主主義の目指したところは小さな個人の大切さを強く意識し 日本の敗戦を全体主義にあったことを国民自身も反省すると云う謙虚なものであった

自立した個人が国家社会を形成すると云う民主主義を信仰しようとしたが しかし現実の戦後は 保守政権が力を取り それに反対する社会主義左翼までもが同じように組織集団主義日本に戻ってしまった

 

その結果 個人や個人の権利が民主主義社会を作ると云う考えから 国家の作り出す社会に批判することでしかなくなり その批判すらも経済的豊さで忘れられるようになり 社会そのものにおける個人の役割も責任も消えてしまった

個人も集団組織も自利欲・自己中に走り これでは多様な個人から公共と言う社会が生まれる術もなく 日本には民主主義も社会主義も必要としなくなった

 

必要ないと云うよりも 欧州に存在する社会民主主義を他人事とする程に自覚のないままであることの方がもっと恥ずかしく悲しい

日本に必要とされてきたのは 新自由主義や自己責任主義の無自覚な浸透と 麻痺的にバブルの夢を錯覚することでしかありません

そのような現実から目が覚めなければ 失われた10年からの回復の術はありません

 

日本には いつまでも民主主義は幻想のままなのでしょうか

自己中が薄らぐまでは 民主主義は自己中に姿を変えたままなのでしょう

 

マイクはまたもや自己中批判に落ち着くだけで 一向に進歩がない

マイクにやれることは何か またもや悩むだけ

 

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事後報告 2012.3.26

 

マイクは館長とのトークを大いに期待していたのですが 観客の少なさにがっかりしたばかりでなく 肝心の民主主義について語りたいとのお願いを事前に断られたこともあって 実に残念でガッカリです

観客の寂しさ以上に 館長・次長・マイクも でした

富永さんには アートとセンターを愛している熱意を示してもらおうとしましたが 聴衆がわずかで 気が抜けたようでした

もう一つ ご専門の民主主義を語って貰おうとしましたが 事前に 250年前のリスボン地震の研究について喋りたいとかわされました

何故でしょうか?は これからのお付き合いの為に 余り詮索しないことにします

由里さんには 出来るだけ無難な話になるよう気を配りましたが 人となりを楽しくお聞きしました

ボランティアが320名もいると云うのに 観衆が少なかったのはマイクのお願いした民主主義と言うタイトルの所為だったかも知れませんが 如何なのでしょう

富永さんもショックだったようだったそうです

優しい方とは外見で分かりますが 顔に似合わず意外に小心なのです

昨年のてんとうむし「つなわたり」でも 事故を心配し また観客が気分を悪くしないかとまで心配されて あれこれ制約を入れられました

今年もアンチセンターやアンチボラを唱える藤本さんやマイクのことを心配してか 6日間しかやらせて貰えなかったのでしょうか

その藤本さんは会期の最後の最後に顔を出されましたが 全く表に出るようなことはありませんでした

マイクも検閲があったりしてやる気を損ねたり 悪いもの見てしまい ヤッパリかと思ってしまうプロジェクトでした

しかしそれこそ藤本さんの狙いだったのだとマイクは信じていますが そう思うのは多分マイクばかりで マイクの為にこんなプロジェクトを公費でやらせて頂いたなんて 罰が当たりそうです

罰当たりはマイクだけではない筈で この「芸術倶楽部」を継続し 皆で反省会をやらねばと迫ってみようと思います

 

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アートとセンターを愛するマイクとしては 詮索しない積りでしたが 最後の最後というか ヤッパリかと言うビックリがあったので少し書いておきます

今回のプロジェクトも終わり 当のコーディネーターの任期3年の終了(卒業とも)送別会で 館長が終了・卒業ではなく修了であると言われ 流石の文化人だと感心した

ところが最後の最後に送別の言葉として 本人に世話になったことの例えに 昨年のてんとうむしプロジェクト「綱渡り」の本番で 観客が「気分を悪くされたら申し出てください」と言い回るのを館長指示通り懸命にやってくれたことに感謝すると言われた

やっぱり あの時の綱渡りを楽しむ観客に 雰囲気を壊すような無粋な行動の指示をされたのは館長であったことを暴露された

その後 あのプロジェクトでの色々の対応に大分悩まれた様子は 明倫アートの「館長の言葉」の書き込みで察せられたのですが すっかり反省して肝っ玉が大きくなった筈だと思っていましたが それは何だったのか 元の木阿弥に戻ってしまっていました

ガッカリしてしまったマイクですが センターを愛するものとしてこれ以上詮索致しません

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