雨水論再燃 考え直せばまだまだ尽きる事の無いエコ      2006.6.26  登録は 2007.1.2

 

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最近 雨水について勉強する機会があったので 雨水に絞って纏めてみます

水はただではないが そんなに節約してどうなる

このテーマは マインドイノベーションの「エコロジーをしかと見る」のページの中で論じた一つです

既にそこそこ纏っている積りだったのですが もう一段の勉強で 推敲が出来たことを纏めてみます

 

先ず勉強をしたことを一寸纏めて見ます

最近接した水に関する本と講演・シンポジウム

湧水百選    南正時         自由国民社

河川の科学   末次忠司        ナツメ社

水とからだ   佐藤威・飛田美穂    東海大出版

水利用の最前線 日本材料学会      裳華房

水の総合科学  播磨裕・岡野正義    三共出版

日本の水環境5近畿編 日本水環境学会  技報堂出版

琵琶湖その環境と水質形成 宗宮功    技報堂出版 水深106.3m 滞留5.5年

水は生命    原田悠記子       けやき出版

地下水水質の基礎  日本地下水学会   理工出版

手づくり井戸に挑戦 曽我部正美     文葉社

水を活かす循環環境都市づくり 和田安彦・三浦浩之 技報堂出版

雨を活かす・ためることから始める 辰濃和男・村瀬誠 岩波アクティブ新書

やってみよう雨水利用 グループ・レインドロップス 北斗書房

生活水資源の循環技術 森澤真輔     コロナ社

水文大循環と地域水代謝 丹保憲仁・丸山俊朗 技報堂出版

応用水理学   岩崎敏夫        技報堂出版

 

くらしのための水の話   石田紀郎 えこ・ろじっくばんど 2005.11.24

雨水あれこれシンポジウム 上田正幸他  エコセン     2006.6.3

水と神を崇めた日本人の心 貴舟神社宮司高井和大 ゴールデンエイジアカデミー 2006・6.16

住宅で利用できる自然エネルギー 羽田英晴 オープンシステムネットワーク・木の家一座‘06.6.24

バイオ環境学フォーラム    米本昌平・柳哲雄他 京都学園大 2006.6.24

 

水に関する私的に参考にした偏在的情報(要チェック)

雨水タンク実績情報   雨水シンポでお会いして教えて頂いた

水田信義さん  アートプラニング 雨水庵 京都・雨水の会理事 よりFAX頂く

タンク総容量  1.115トン 集水面積不明

散水量     30リットルx朝昼x月20日=月1.2トン

トイレ予測   3人家族水道月23トンの24%=月5.52トン・・・・・諦める

水道使用量   雨水利用前のH11から13の月平均26トン 5600円

雨水利用のH14から17の月平均17.2トン 3261円

集水量     3年平均月間0.621トン

月間降雨量   3年平均149mm   x仮定集水面積60平米=8.94トン

雨水利用効率  6.9%・・・・・1.2トンタンクでも

 

雨水貯留施設設置助成金制度 京都市上下水道局  雨水シンポの講師のお話から推敲

年間2.5万円限度100件  約2万円X100=年200万円国庫助成+管理者人件費

全市50万全世帯活用 助成2万円X50万=100億円(設備費4万円x50万=200億円)

年間雨水利用量 各世帯で多くて年2.5トンx50万世帯=125万トン

水道使用削減  X水道料金トン200円=年2.5億円節約

助成金償却年  40年 (設備費ベースでは80年)

定性的施策が欲しい   小役人の浅知恵でしか

ソーラーパネル助成や燃料電池補助(1千万に6百万を7百件)と同じなのか

雨水タンク使用者から下水料金を取る取らないにも色々行政の考えが

雨水信仰民間事業に迎合としか 非科学的非経済学的非哲学的宗教的(水の命)信仰

でも確かに水はもったいない 間違いなく水には命 分かりますが・・・

 

水使用量

一人一日0.25トンから0.3トンの使用

内トイレに18% 洗濯22% 風呂32% 台所・飲用28% 雑用水・・%

厨房70リットルの内 飲用2.5と調理を合わせても水道水は10リットルでいいのに

 

人は呼吸に一日33.7キロの空気を吸う

生活には毎日資源を46キロも使う

(内訳として建材等25 石油8 再生資源4.3 金属原材料2.5 食料1.4)

衣料は一人年数キロ使うだけ 住には多分建替えまで考えれば 年平均数十〜二百キロくらい

食料は一人一日2千カロリーを1.4〜2キロとして 年700キロ

燃料の家庭消費も 8キロの2割として2キロ 年700キロ

これに較べ 水の一人当たり250〜300は 年100トンとなり多すぎる

飲む水は 年百キロも要らない筈なのに 年百トンと言うのは余りにも無神経に使っている

タダに近い感覚で使っている と言うか使えている

それでも月5千円くらい 電気代ガス代と変わらない

 

雨水タンク必要容量

年間1.5m降水量は10%ロスでも60平米の集水面積で一日222リットルもあり

3〜4人世帯のトイレを賄える

但し降雨量変動やオーバーフローを考慮すると 集水量の20〜30倍の6トンタンクを

要すると言われる

東京都での利用率は 建設大臣官房長官営繕部監修の雨水利用システム計画基準によると

よく見る雨水タンクのレベルでは折角溜めようとしても 利用は数%にもならない

因みに6畳間は 2.73.62.4平米=23トンで 3LDKマンションの一室を使用すれば

世帯の全使用量を賄えるが 床の耐荷重平米100キロを倍以上超える

また2階建て以上のマンションでは集水不足する

 

もったいない 雨水は天水 玉水   勿体とは物の本体本質・・ない・・ぶる

雨水は100%利用しないと 一度は利用してから海へ    無視 重視 偏見

雨水  貯留策(空タンクの治水 満タンで利水 両用も可)

浸透策(山地 里山 農地 市街地での地下水 低地とか金気で向かないところもある)

活用策(他のシステムと効用効果比較の アセスメント ビジョン コンセンサス)

再利用(風呂後 洗濯泡ありはトイレ 洗濯すすぎは雑用水)水道水も使用後は

利権  継いだ土地と稼いだ金は自己所有権だが 地域が創った文化や教育やインフラは万人のもの

天から降った水と 地の底に眠る資源は誰のものか 風と太陽くらいは皆のもの

汚染支配

下水のBOD200mg/Lを下水処理で10mg/Lにして放流

下流のルサンチマン    大阪は再処理10回の上水道

上流の差別支配は 河川集水より 地下水・雨水分散集水で解放できるが

 

水は汚いが 清めもする

空気中酸素 20%   水中では酸素 10mg/L 10BPM と薄い

人は一日に 60gのBOD(糞尿15 雑排水45)を汚す  希釈する水が必要

家畜はもっと 牛は600から750 豚は120

(BOD=20度5日間生物学的酸素消費量  単位mg/L 希釈して測定換算する)

 

雨水利用システムを考えてみた

集中集約水源システム(ダム湖沼 地下水利用)

高品位単品集中給水・浄化配水システム(上水道)

低品位単品集中給水・分散浄化システム(家庭浄化或いは飲料水購買)・・・・・中国等

2元給水システム(低品位 高品位 別配管)  下水は分流・合流のツーパスシステム

分散水源システム(家庭雨水利用 家庭地下水利用等) ルサンチマン

中間処理システム 中水利用(都市 企業ベースでの事業が多く進行)

治水併用都市システム  大規模システムが大都市で進んでいる

 

システムの規模や方式の特徴と効率

高度な管理や技術が必要なシステムは 大規模設備が有利

画一条件で共同使用出来るものも 集約効率化大規模システムが有利

小規模分散システムは 規模メリットの少ない簡易なシステムで対応できるものに向く

多様多条件での個別使用が可能なものにするには 分散型が向く

 

ハブシステムでネットを組む大型配送システム

ネットだけで融通し合えるシステム

グローバルシステム

ローカルシステム

グローカルシステムもあるかも

 

都会の水使用 中水再利用処理と自給化

オフィス 100L/日・人  ホテル  850  住宅 250

路面流出雨水利用

排水再利用

循環システム構築

処理エネルギー抑制と評価

 

処理エネルギー

高度水処理エネルギー  0.5KWH/トン  0.015kgCO2/250リットル

海水淡水化エネルギー  3〜5KWH/トン+廃ブライン1立米 10倍高負担だが現実的

家庭用水浄化システム  フィルターとオゾン発生器   三洋電機インドネシアで実用化

 

水の一生

雨水は10日に1回の高速循環  大気の地球東西循環に同じ

99%は水蒸気で 水滴になって2.6時間後には降水

日本の川は 2〜3日でサイクル    地下水は1〜2年のサイクル

年間降雨1500mm  自然域で蒸散500 浸透400 流出600

都市域で  300   200  1000

地球規模では 陸地降水量と淡水湖貯蔵料は同じで 年一回入れ替わり 河川の水量の100倍

 

日本の水利用

生活用水 164億トン  工業用水 138  農業用水   590  下水処理 129

雨水総量   5200億トン 5200トン/年・人

琵琶湖    水深106.3m 滞留5.5年

京都疎水 年間5億2千万トン

滋賀県に疎水感謝金年2億円 0.4円/トン=リッター0.0004円 市民一人年135円負担

京都市上水道年間給水量 2.18億トン 145万人一人当たり150トン

 

河川の利用と水源域

渇水時に 0.01トン//平方キロの日本の川では 一人400平米の水源域要すると言う

雪と地下水で 0.02トン   200

ダムで100%利用でも     100    普通の33%効率ダムなら 300とか

 

日本の人口密度 キロ平米340人    一人当たり面積2940平米

京都府574人 1740平米  京都市1782 560 中京区12894 78 しかない

市域全域から漏らさず利用すれば 倍くらいだから何とかいけるが 街中だけでは明らかに足りない

 

年間降水1.5mは平米当たり1.5トン    全域自然域として河川への流出は平米0.6トン

京都市全域で河川になり利用するとして 一人当たり560平米だから 年336トン

市の上水道年間一人当たり150トンの 2倍になって 上の話と一致する

 

地下水はどれくらい

年間降水1.5mは平米当たり1.5トン    全域自然域として地下浸透は平米0.4トン

京都市全域でこれを地下水として100%利用できるとしても 一人当たり年224トン

市の上水道年間一人当たり150トンの 1.5倍にしかならない

京都市145万人は 浸透した地下水を他所に流れ出さないように搾り取らねばならない

分散集水の井戸の魅力は大きいが 水質管理や水質地域適正などの理解も要る

 

河川も湖沼も地下水をも使っても

河川や地下水の利用を生活用水の量と比較して見たが 実は生活用水の4.44倍の

工業用水や農業用水の利権があって その残りや使い捨てで生活しているようなものだ

大阪の人はこれらの使い古しと知ってか知らんでか 10回廻しの浄水を有難く飲む

水とは そんなこんなである

こう見ると自然エネルギーで生きるのは 田舎暮らしの日本人4000万人までかもと思う

残りは都市の貿易エネルギーで生きている つまり他国の資源で エネルギーで

 

雨水発電を考えてみる

雨樋で100%効率発電としても8mの2階から落下の位置エネルギーmgh g=9.8 から

一日200Kg    x9.8x8m=15680J=65.7Kcal=4.36WH

毎秒12.5m    時速45Km       だが水量も少なく ささやかな暫くの明りにしかならない

50階建て200mなら62.6m 225Km 1643Kcal 110WH となる

 

集中豪雨の時間雨量50mmでは60平米から時間3トン       これなら65W

また 5mm程度の雨なら 6.5Wだが 発電効率を考えるとその4分の1

             

この程度なら それより直接水車利用で動かす何か面白い使い方ありませんか

 

潜熱は大きく

200Kgx539Kcal/g=107800Kcal/200kg

路上散水・屋上散水の価値あるも 緑化の意味は検証要に感じています

因みに200Kgの雨水を キロ1万Kcal発熱する石油では蒸散するのに11Kg要ることに

水道200Kgなら40円で済む飲料水を 蒸留水だと石油だけで1000円もかかることも分かる

 

地球環境は科学だけでは守れない   心の改革 取戻すべき心 ・・そのための雨水 それならそうと・・

 

羽曳野市はプラ分別をしているが パッカ-車はそれを一緒くたにして収集するのを見た市民の怒りを この間テレビ局が役所に追求していたが 啓蒙の為だけだと言い切っていたのを見てしまった

よく似たことが何処にでもある

 

雨水の事を暫く考えてみただけだが 色々の事を考え込んでしまった

まだまだの勉強も大事だが 人の話を謙虚に聞くことと 言うべきことをしかと言い 責任と勇気をもってまだまだやるべきことに頑張らなければと思う

 

水よりも 産廃とか 税金遊びでないエコとか もっともっと原点に返って

でも本当はエコだけでなくもっとやらねばならない事が多くある今の日本のそのことが気になってしょうがない

 

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